雑節とは — 二十四節気を補う季節の目印
雑節は、二十四節気だけでは表しきれない季節の移り変わりを補う目印です。節分、彼岸、八十八夜、入梅などは同じ「雑節」でも、日付を決める基準が一つではありません。
このページでは、DateDB日本版が公開する七つの区分を、二十四節気との関係、太陽黄経、日本標準時という三つの観点から整理します。個別の年の日付は年別一覧と各詳細ページで確認できます。
二十四節気を補う目印
二十四節気は太陽黄経を15度ずつ区切る24の節目です。国立天文台は、これだけでは季節の移り変わりを十分につかみにくいため、補助的な目印として雑節を設けたと説明しています。
雑節は同じ計算規則で並ぶ一組ではありません。立春・春分・秋分の日付を基準に数えるものと、太陽が特定の黄経へ達する瞬間から日付を決めるものがあります。
DateDBが公開する七つの区分
| 名称 | 読み方 | 現在の基準 | 年別日付 |
|---|---|---|---|
| 節分 | せつぶん | 立春の前日 | 詳細 |
| 彼岸 | ひがん | 春分・秋分を中日とする各7日間 | 詳細 |
| 八十八夜 | はちじゅうはちや | 立春から数えて88日目 | 詳細 |
| 二百十日 | にひゃくとおか | 立春から数えて210日目 | 詳細 |
| 入梅 | にゅうばい | 太陽黄経80度 | 詳細 |
| 半夏生 | はんげしょう | 太陽黄経100度 | 詳細 |
| 土用 | どよう | 太陽黄経27度・117度・207度・297度 | 冬の土用入り · 春の土用入り · 夏の土用入り · 秋の土用入り |
七つの区分から、彼岸は春と秋の2件、土用入りは四季の4件を数えるため、一年には合計11件の目印が並びます。詳細ページは土用の四季を分けるため10ページです。
節気の日付から数えるもの
節分は立春の前日です。彼岸は春分・秋分を中日とする前後3日ずつの7日間で、DateDBの一覧には期間の初日である彼岸入りを表示します。
八十八夜は立春を第1日として88日目、二百十日は同じく210日目です。「88日後」「210日後」ではないため、日付計算では立春の日付にそれぞれ87日、209日を加えます。
太陽黄経から決めるもの
入梅は太陽黄経80度、半夏生は100度に達する日です。土用入りは冬297度、春27度、夏117度、秋207度に達する日で、夏だけでなく四季にあります。
これらは天文学的な瞬間を基準にします。DateDBはその瞬間を日本標準時で判定し、カレンダー上の日付として表示します。
2026年は11件
国立天文台の令和8年暦要項では、1月17日の冬の土用入りから10月20日の秋の土用入りまで11件が示されています。節分は2月3日、春の彼岸入りは3月17日、八十八夜は5月2日、入梅は6月11日、半夏生は7月2日、二百十日は9月1日です。
2026年の二十四節気・雑節一覧では、11件を二十四節気と同じ時間順で確認できます。年を変えた比較は各詳細ページが担当します。
DateDBの表示範囲
DateDB日本版は1873年から2050年までの178年について、毎年11件、合計1,958件の雑節を公開します。これはDateDBの計算・公開範囲であり、178年分すべてが国立天文台の年表から転記されたという意味ではありません。
現在の計算は2025年、2026年、2027年の暦要項と照合しています。公式表との不一致や公開範囲外の項目が見つかれば、公開を広げず検証を先に行います。
二百二十日を公開しない理由
二百二十日は雑節として紹介されることがある名称です。ただし、DateDBが公開判定に使う国立天文台の現在の一覧と2025年から2027年の暦要項には収録を確認できなかったため、計算候補のまま公開対象から外しています。
これは名称や文化的な用例が存在しないという意味ではありません。現在の公式表と同じ根拠で年別日付を提示できる範囲だけを公開し、確認できない範囲は広げないという製品上の方針です。
祝日や天気予報とは別
雑節の日だから自動的に国民の祝日や休日になるわけではありません。店舗・学校・行政機関の休業日を決める規則でもありません。
入梅や二百十日は季節を読む目安ですが、その日に必ず梅雨入りする、台風が来ると予報するものではありません。実際の気象情報や防災判断には気象庁などの最新情報を確認してください。
確認するときの順序
- 名称を確認する。 七つの区分のどれか、彼岸や土用の季節別表記かを読みます。
- 基準を確認する。 二十四節気の日付から数えるか、太陽黄経の瞬間から決めるかを分けます。
- 年と時間帯を確認する。 年ごとの日付を日本標準時の表示で確認します。
- 用途を分ける。 暦の目印と、祝日・休業日・天気予報・行事の予定を混同しません。
よくある質問
雑節は二十四節気の一部ですか
いいえ。二十四節気を補う季節の目印です。二十四節気との位置関係で決まるものと、独自の太陽黄経で決まるものがあります。
雑節は一年に七つですか、11件ですか
名称の区分は七つです。彼岸が春・秋の2件、土用入りが四季の4件あるため、DateDBの年別一覧には合計11件を表示します。
八十八夜は立春の88日後ですか
立春を第1日とする88日目なので、日付計算では立春に87日を加えます。二百十日も同じ数え方で209日を加えます。
入梅の日に必ず梅雨入りしますか
いいえ。入梅は太陽黄経80度で定める暦の目印です。実際の梅雨入りは気象状況にもとづく発表を確認してください。
二百二十日が一覧にないのはなぜですか
現在の国立天文台の一覧と照合対象の年表に収録を確認できないため、DateDBでは公開していません。名称そのものが存在しないという意味ではありません。
関連する読みもの
- 二十四節気とは — 太陽黄経を15度ずつ区切る24の節目
- 日本の暦年 — 一年に並ぶ祝日・二十四節気・雑節の位置
- 日本標準時と日付の境界 — 天文現象の瞬間を日本の日付にする基準
参考資料
国立天文台 暦計算室「二十四節気と雑節」 / 国立天文台 暦Wiki「二十四節気と雑節」 / 国立天文台「令和8年 暦要項」 / 国立天文台「暦要項」